高齢者にが転倒しない為にしっかりと歩行するためには体幹、下肢の筋力を鍛える必要があります。
歩く動作は簡潔にまとめると・・・
足を振り上げるために動くのが大腿直筋、外側広筋等の大腿四頭筋、腸腰筋、前脛骨筋です。
足を振り上げ、地面についている逆足で体を前方に移動させるのがお尻の筋肉の大臀筋や中臀筋、腓腹筋やヒラメ筋です。
その他にも、上半身の姿勢を維持するために、脊柱起立筋や腹直筋が使われます。
上記の中で大きな筋肉として、大腿直筋、外側広筋、大殿筋、中殿筋そして小さいですが、転倒防止に重要な前脛骨筋です。
大殿筋は仰向けの状態で手は体の横に掌を地面につけます。膝を立てて、お尻を上下に上げ下げする運動で鍛えられ、一緒にハムストリングや脊柱起立筋も鍛えられます。また膝の内側くっつけた状態で行う場合と膝の内側を離した状態で行う場合では刺激の入る場所が異なります。くっつけた場合では大腿部の内側に刺激が入りやすく、話した場合には臀部から大腿部の外側に刺激が入りやすいです。歩く時のほかに椅子から立ち上がる時など低い姿勢から立ち上がる際に使われる筋肉です。
前脛骨筋は足の甲を上にあげる、足首上の曲げる筋肉です。歩行時に下肢を上にあげた際につま先を上に曲げるのですが、この筋肉が減少し、足首の動きが悪くなり、つま先、足首が伸びやすくなってしまうと少しの段差でもつま先が引っ掛かりやすくなってしまい、転倒のリスクが上がります。また、若い人でも捻挫しやすくなるためにヒールを履く女性などは要注意です。
前脛骨筋は足首上下に動かすことで鍛えられ、上にあげる際には特に意識して動かしましょう。合わせてふくらはぎのストレッチをしてあげることも大切です。
大腿四頭筋の中の大腿直筋は4つ大腿筋の中で唯一骨盤に付着する筋肉です。他の3つの筋肉は大腿骨につきます。そのため、股関節を曲げて下肢を上に持ち上げる際に収縮します。足をしっかり上げることで鍛えられるので手すりなどに捕まり、姿勢を正して股関節が直角になるのを目安に腿上げしてあげましょう。その際にはしっかり上半身の姿勢を正して行うことが大切です。腹直筋や腸腰筋なども一緒に鍛えられます。
ほかにも鍛えてほしい筋肉はたくさんありますが、これらの筋肉を鍛えることで転倒のリスクを減らせます。